ロンドン・ナショナル・ギャラリー展が、東京の国立西洋美術館で開催中。
東京の国立西洋美術館で2020年6月18日(木)から2020年10月18日(日)まで
大阪の国立国際美術館で2020年11月3日(火・祝)から2021年1月31日(日)まで
絵画や美術工芸品の歴史や文化を直接肌で感じたい私は、世界の美術館・博物館はその国その土地で行くのが好きなんですが…今回のロンドン・ナショナル・ギャラリー展は見ごたえ十分、行く価値有!の垂涎ものでした。
それでは行ってみましょう♪
目次
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展をオススメする理由
大行列・大混雑がない
コロナ対策のため、入場は30分刻みの日時指定。ソーシャルディスタンスを保つために普段より入場できる人数をかなり減らしているようで、大行列・大混雑がまったく無し。普段よりゆったり観られました。
ゴッホのヒマワリが間近で見られる
ゴッホのヒマワリが最後の方に鎮座しています。このヒマワリをじっくりと間近で見ることができるのは人生でそんなにないはず。盛り上がった絵の具、筆遣い、鮮やかな色彩、まるでゴッホの息遣いが聞こえてきそう。アルルの共同体でゴーギャンと決別することになるゴッホ、このヒマワリを描いているときに感じていたのは希望が絶望か、なんて思いに浸ることができるくらい、じっくりと絵画を楽しむことができます。
すべての絵画が日本初公開
ロンドン・ナショナル・ギャラリーは所蔵する絵画コレクションの貸出にとても慎重。なんと、イギリス国外において大規模な作品展が開かれたことが一度もないそうです。今回開催される展覧会ではコレクションの中から61作品が来日し、そのすべてが日本で初公開なんです。
実際に行ってみたレポ
オンラインでチケットを購入
チケットは日時指定制で、30分刻み。必ず前もってスマチケ、読売新聞オンラインチケットストア、イープラス、ファミリーマート店頭Famiポートで購入しなくてはなりません。なお、国立西洋美術館での入場券の販売はありません。
一般 | 1,700円 |
---|---|
大学生 | 1,100円 |
高校生 | 700円 |
中学生以下 | 無料 |
私はイープラスで購入したのですが、チケット売り場に行ってチケットを買うことに比べるとこれがなかなか面倒。
意を決して平日の午前11時頃にサイトにアクセスすると、その日の午後3時半から4時の間に入場できるチケットが買えました。(それより前の時間は全て販売終了になっていました)
新しい上野駅公園口
JR上野駅の公園口から改札を出ます。2020年3月から新しくなった公園口は改札が約100m北側へ移設され、上野恩賜公園の目の前に出ることができるようになりました。また、改札を出て公園までの間は歩行者のみの空間となっています。これがすごく快適!
また新しい公園口駅舎にはエキュート上野の新たな店舗と上野恩賜公園を望む展望テラスが2020年4月にオープン。
美術館の帰りはここでご飯を食べよう、と決意。
いざ美術館へ
15時30分~16時に入場できるチケットを持って、美術館に着いたのが15時20分。ロッカーに荷物を入れてそこらへんをぶらぶらしていたら、「15時30分からのチケットを持っている方はコチラへお並びください」との声が。スマホ画面に表示したチケットを係員の方に見せて並びます。25人近く並んだかな。
15時30分きっかりに入場開始。ここでは10人程度ずつ入場します。
尚、日時指定ではないチケットを持っている方もいたようで、別の場所で待機していました。日時指定チケットを持っている人の入場が一段落したら入場していい、と言われているようでした。
階下に降りて再び係員の方にスマホ画面に表示したチケットを提示。チケットをシュッとスライドしたら入場済になりました。その後、紙のチケットを渡されて終わり。さあ、ゆっくり見るぞー。
オススメの絵画3選
ここで私のオススメ3選。(番号は展覧会での展示番号です。)
No. 9「34歳の自画像」レンブラント
今回の展覧会でこの絵がダークホース的な存在でした。自信にあふれる目、肌の白さと服の暗さの対比。すごかったです。
No. 17「レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵婦人ドロシー」ヴァン・ダイク
ヴァン・ダイクの書く人物画って俳優の○○に似てるよなぁっていちいち考えてしまいます。身近な感じがして好きです。
No. 49 「ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス」ターナー
イギリスと言えばターナー。このぼやっとした感じの絵がなんとなく好きです。
ミュージアムショップでお買い物
ミュージアムショップに入るのに20分近く並んで待ちました。今回、ここが一番並んだかも。入口でアルコール消毒してから売り場に入ります。
まずは公式図録(2,900円)を購入。カバーはゴッホの「ひまわり」とクリヴェッリ「聖エミディウスを伴う受胎告知」の2種類から選べます。売り場のストックをちらりと除くとヒマワリが7割、受胎告知が3割くらいだったのでひまわりの方が需要があるよう。ミニ図録(1,400円)もありましたが、大きい方がオススメ。
さらに「受胎告知」のマグネットとターナーの風景画の絵葉書を購入。マグネットは冷蔵庫に貼り、絵葉書は実家の両親に送ります。
本場!ロンドン・ナショナル・ギャラリーの思い出
私が初めてロンドン・ナショナル・ギャラリーに行ったのは2002年。当時は、Tony Blairを首相とする労働党政権が全ての国立博物館・美術館を入場無料とすると宣言し、2001年12月に全面的に無料化された直後でした。イギリスという国は太っ腹だなと思った記憶があります。
とはいってもロンドン・ナショナル・ギャラリーは寄付金だけで運営可能だったのでもとから無料でしたが。
場所はコチラ。トラファルガー広場(1805年のイギリス対スペインによるトラファルガーの海戦での勝利を記念して造られた広場)の目の前に有ります。
2002年に購入したナショナル・ギャラリーのパンフレット。4.95ポンド(当時のレートで900円くらい)でした。
今回の展覧会にパンフレットに載っている絵画はありませんでしたが、同じ画家の絵画を見たときはなんとも懐かしい気持ちになりました。まるで20年前にタイプスリップしたような気分。
まとめ
本当に見ごたえのあるロンドン・ナショナル・ギャラリー展。コロナの影響で東京をすっ飛ばして大阪に行っちゃうんじゃないかと心配しましたが、会期をずらして開催してくれた関係者の皆様に感謝です。
海外渡航が解禁になったあかつきには本場ロンドンのナショナル・ギャラリーへも是非。